11/21夜、キタシバ・ラボをNICO plusにて開催しました。
今回は、こじんまりとゆるやかに集まった6名で、箕面市におけるこどもの貧困とは?をテーマに話を深めました。
箕面市におけるこどもの貧困問題は、マイノリティ問題でもある。
これは箕面に限ったことではありませんが、今社会で問題視されている「こどもの貧困」は、地域によって他の問題ともつながってくることを確認しました。
なぜ、箕面市においてはこどもの貧困がマイノリティ問題になるのか。
それは、箕面の中では貧困が点在化しているからです。
2006年の総務省データでは、箕面市の平均所得(課税対象所得÷納税義務者数)は、大阪府で1位となる448.4万円(全国18位) となっています。
ある一定以上の所得がある世帯が多くを占める中で、たとえば夫婦+こども2人の世帯所得が250万円前後(この世帯人員数の貧困線が254万円(2004年 国民生活基礎調査より算出)である)で生活している世帯があるとします。
周囲は経済的に余裕があり、こどもに対して習い事や塾といった教育費をかけたり、ケータイ、ゲーム機などの高額なおもちゃを買い与えているとします。
そういった家庭がこどものまわりに多いとしたら…?
こどもの状況が不利にならないために、たとえば食費や教育費をけずって、こどもにケータイやゲーム機を買ったり、安い賃金で長時間働いて、習い事や塾に通わせている、といった状況の家庭があるかもしれません。
まわりがみんな「持っている」状況、「あたりまえ」になっている状況の中から、離脱すること、割り切ることは、なかなか容易ではありません。
こどもだけを見れば、周囲と変わらずに、ケータイやゲーム機を持ち、習い事にも通えている状況かもしれませんが、その後ろにいる親はとても過酷な状況で働いている可能性があります。
そんな子どもたちが置かれる状況は、家に帰っても誰もいない真っ暗な部屋、土日も働いて家に親がいない、帰ってきた親はとても疲れている、食事は出来合いものばかり…といったことになっている可能性も大きいです。
じゃぁ、そういった家庭状況におかれた子どもたちが見せる行動は…?
問題行動を起こしてみたり、学校に行かなくなったり、学習意欲がなくなったり、将来の夢をもてなくなったり…そういったこどもの姿が、学校現場や地域の現場から見えてきます。
マイノリティであるがゆえに、親もこどもも貧困な状態であることを周囲に言い出せないことが、こどもたちの言動に反映されています。
見ただけではわからないのが、箕面のこどもの貧困。
経済的な貧困よりも、心の貧困の割合が大きく占めるであろう箕面のこどもたち。
心の貧困とはどういう状態なのか。また、そのようなこどもたちに対して、学校は、地域は、どのようにこどもたちに、そして家庭に寄り添いながらサポートしていけるのか、次回以降考えていきたいと思います。
次回のこどもの貧困研究会Vol.5は、
日時:12月19日(木)18:30~21:00
場所:NICO plus(箕面市萱野2-11-4 芝樂1F)
参加費:500円(場所/軽食代として)みなさまのご参加お待ちしています。
(まつむら)